豚肉はほかのお肉と比べるとビタミンB1が5〜10倍含有していて、食品の中でもトップクラスです。ビタミンB1は糖質が分解されてエネルギーに転換されるのに必要な栄養素で、その過程で発生する疲れの原因となる乳酸がたまるのを防ぐ効果もあります。
豚肉のビタミンB1は加熱しても壊れにくく体内で吸収されやすいので、疲労回復にも効果的だと言われています。
またビタミンB2やビタミンEも豊富に含んでいます。ビタミンB2は細胞の再生や成長を促進し、ビタミンEは老化などの原因と考えられる有害な活性酸素を除去したり動脈硬化の原因となる過酸化脂質の生成を防ぐ働きがあります。
また豚肉の脂質にはオレイン酸(オリーブ油の主成分)やステアリン酸を多く含み、コレステロールを低下させる働きがあると考えられています。

最も運動に使われる部分の肉なので、肉のきめはやや粗く硬めで、肉の色はほかの部位に比べるとやや濃いめです。肉質は硬めですがしっかりしたうまみがあり、薄切りや角切りにして長時間煮込むと良い味が出ます。

かたの部分にあるロースで肉色はやや濃いめです。きめはやや粗いですがコクのある濃厚な味が特徴で、かたとロースの中間的な肉質を持った部分と言えます。脂肪と赤身の境にある筋を切ってから調理するとよいでしょう。煮ても焼いても美味しく調理できます。

かたロースに続く背中の中央部分の肉です。きめが細かく肉質もやわらかでヒレと並ぶ最上の部位とされています。
外縁の脂肪にも旨みがあり肉色は淡灰紅色。形がいいのでとんかつやポークソテーにすると最適です。
調理する時は赤身に接する脂身の部分を筋切りすると肉の縮みを防ぐことが出来ます。

ロースの内側に左右1本ずつついていて1頭から少量しか取れない部位です。肉質も最もきめが細かくやわらかくて最上の部位とされています。部位の中ではビタミンB1を一番多く含みます。脂肪が少なくあっさりしているので油を使ったソテーやとんかつなどにも適していますが、煮込み料理など長時間加熱すると肉がぱさついてしまうので注意が必要です。

ロースの下側、腹の部分の肉で、脂身と赤身が交互に層になっていることから「三枚肉」とも呼ばれています。
肉のきめはやや粗いですが、肉質は柔らかくコクのある濃厚な味わいが特徴です。骨付きのものはスペアリブと呼ばれています。長時間煮込んでもぱさつかないので煮込み料理にも適しており、焼き肉や串カツなどどんな調理にも適応します。他の部位と比べると脂身が多いので気になる場合は蒸したり水煮したりして使用するとよいでしょう。

後ろ脚の太い部分で「うちもも」と「しんたま」に分けられます。どちらも脂肪が少なくきめ細かい肉質で、全体的にほかの部位より肉色は淡めです。ヒレに次いでビタミンB1が多いのが特徴です。炒め物や煮込み、ローストなどいろんな料理に適しています。

モモから背中のロースへと続くお尻に近い部位のことです。肉のきめはやや粗く、肉色は少し濃いめです。
脂肪が少なく、あっさりしています。薄切りにして炒めたり、煮込みにしたりいろんな料理にお使いいただけます。

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